2021年4月29日(木)ある女性数学者の一生
女性は生来、数学に向いていないのでしょうか?
2014年に女性で初めて数学で最も権威のある賞を受けたのがマリアム・ミルザハニ。
300年前にはイタリアのアリア・ガエターナ・アニェージが女性で初めて数学の教科書を執筆し、数学の大学教授に就任しました。
この女性の物語です。
1718年ミラノ生まれ。幼いころから語学の才能に恵まれていました。9歳のとき、ラテン語のスピーチを人前で何度も暗唱しました。内容は「女性には芸術や科学の教育は必要がない」という偏見を非難するものでした。
アニェージは弟や妹の教育を通じてイタリアの学生たちに近年の数学的発見をまとめた教科書を執筆する必要を感じました。
完成したのは1748年です。翌年、彼女が書いた教科書はフランスの科学アカデミーから絶賛されました。
彼女には女性や貧しい人々に対する自然科学や数学の教育を提唱する側面とともに、宗教への信仰心が厚いという側面もあり、数学の研究が世界の創造に対する神の計画という壮大な枠組みの中で捉えるべきだと考えていました。
父親の死亡がきっかけとなり、貧しい人々への奉仕に一生を捧げることになります。
以上、東京大学2019年第4問(A)の英文を要約しました。