2021年4月23日(金)痛みを感じない人
2021年4月23日(金)
今日から雑記ブログをスタート!
今日の大事な予定は、飼い犬(トイプードル)の狂犬病予防注射に行くこと。
昨日、仕事で扱った入試問題(千葉大学2020年第3問)の内容をまとめます。
長文読解問題を使うときは、①生徒と一緒に英文を読んで全訳する、②重要表現や文法事項を確認・説明する、③分かりにくいところは一緒に考えるというスタイルを続けています。
出典はThe New York Timesというアメリカを代表する高級紙です。
記事のタイトル: “She doesn’t feel pain. Now we know why”(彼女は痛みを感じない。その理由が判明)
登場するのはJo Cameronという現在71歳の女性。彼女は特異体質で痛みをほとんど経験したことがありません。40年以上前に出産をしたときも痛みはなく、むしろ「くすぐったい気持ち」だったとのこと。つい最近まで友達の「出産は痛い、つらい」という言葉はただ大げさに言っているだけだと思っていたそうです。
Cameronさんはこれまで切り傷や火傷、骨折をしてきましたが、痛くはなかったそうです。火傷のときは自分の肉が焼ける匂いで気づき、怪我をしたときも自分ではなく夫が出血に気づいたことで知ったのです。
痛みを感じないことは一見羨ましい反面、病気や怪我の治療が手遅れになり、深刻な事態に発展するおそれがあります。
Cameronさんがなぜ痛みを感じないのか。
最近判明した原因は、FAAH-OUTという誰でも持っている遺伝子の前面が欠けていることにあるそうです。思い返すと、父親からその特徴を受け継いだようです。彼女の父は鎮痛剤を必要としたことがなく、自分でもそれを不思議に思っていなかったのです。彼女の母親も娘もその特異体質を持っていませんが、息子はややその傾向があります。
今回の発見が将来、新しい鎮痛剤や麻酔の開発につながる可能性があります。珍しい遺伝子配列の発見がスタチン系の治療薬に発展したケースのように。
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